呼気中水素ガス測定法とは
7. 腸内細菌の異常増殖(Bacterial Overgrowth)の検査法
「腸内細菌の異常増殖プロトコール」
1. 患者への指示と呼気検査前の必要条件
1. 患者は、呼気検査の前日に、豆類、ふすま、又は他の高繊維の穀類(シリアールなど)の 消化の緩慢な食物を食べてはいけません。
2. 患者は、呼気検査前12時間の絶食とし、水以外の食物はいっさい取ってはなりません。
3. 患者は少なくとも呼気測定の30分前及び呼気測定中に喫煙、睡眠あるいは活発な運動をしてはいけません。
4. 医師は患者に、「最近抗生物質治療を受けたか、または最近から現在、下痢をしていないか」を尋ねること。該当する場合、このような状態は測定結果に影響を及ぼし得るので、患者は、この状態に該当することを医師に告知すること。
2. 患者検査のプロトコール
1. 呼気水素のベースラインを定めるために「呼気中水素・メタン分析装置TGA-2000HC」を用いて肺胞気のサンプルを収集し呼気検査を行います。
呼気サンプルのベースラインは一般に10ppm以下です。
メタンは普通検出されないが0〜10ppmまでなら正常です。
通常、水素が20ppmを越える値は、小腸細菌の異常増殖の疑いがあります。
10〜20ppmぐらいであれば、検査前の絶食が不完全であったか、若しくは検査前に消化の遅い食品を摂取したことを示唆します。これは結腸のレベルが上昇したことが原因です。
2. プロトコールAまたはプロトコールBに従い、糖分の試験的服用量を経口摂取します。
プロトコールA:グルコース検査
70〜100gのグルコースを250mlの水に溶かし、患者に経口摂取させます。(被験者が児童の場合は体重1Kgあたり1gを投与する)
プロトコールB:ラクツロース検査
ラクツロース10gを200mlの水に溶かして、患者に経口摂取させます。(被験者が児童の場合は体重に従って用量を決定し体重1Kgあたり0.5gで最高10gまでとする。)
3. 糖負荷量を経口摂取した後、最低2時間に渡って15分毎に水素について呼気サンプルを収集して呼気ガスを測定します。ラクツロースを使用するプロトコールBの場合、結果の解釈を補助するために呼気検査を3時間半に延長することが望ましいでしょう
・「グルコースを用いた腸内細菌の異常増殖検査法」
・「ラクツロースを用いた腸内細菌の異常増殖検査法」
・「腸内細菌の異常増殖に対するメタン検査」
・「腸内細菌の異常増殖プロトコール」
・腸内細菌の異常増殖に対する呼気検査の解釈
・上部小腸細菌叢の異常増殖
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