呼気中水素ガス測定法とは

測定方法の詳細説明 1.はじめに

呼気に含まれているガスは400種類といわれています。

この呼気ガスの源は大腸に生息している腸内細菌叢の代謝産物として産生されます。

腸内細菌叢は善玉菌、悪玉菌と称される菌がバランスよく生息しています。

善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ悪玉菌が優勢となり腸内環境が乱れると便秘、下痢、免疫力の低下が生じ健康を害することになります。

腸内細菌叢が炭水化物を消化（醗酵）すると酸と水分とガスを産生します。

近年、腸内細菌叢が産生するガスに着目し、ガス産生の部位、ガス産生時間、ガス産生量のさまざまな研究によって消化管の生理機能を明らかにされつつあります。

本稿では腸内細菌叢が産生する呼気ガス（水素、メタン）の測定法と糖質の消化吸収の研究、大腸、小腸をめぐる消化器病研究の役割について述べたいと思います。