呼気生化学栄養代謝研究所,breathlab.jp
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この測定法の利点

 

原理について

 

測定方法の詳細説明

1.はじめに

 

2. 呼気検査は消化吸収障害と

 どんな関があるか?

 

3. 呼気追跡ガスにとって

  の正常とは何か?

 

4. 呼気中水素測定の信頼性

 

5. 呼気中メタンについて

 

6. 呼気中水素・メタンについて

 

7. 腸内細菌の異常増殖

  (Bacterial Overgrowth)の

  検査法

 

8. 小腸通過時間
  (Oro-Cecal Transit Time)

 

9. 臨床研究例

 

10. 呼気中水素
  メタン検査の特徴

 

11. 呼気中水素
  メタン分析装置の性能

 

文献紹介

 
 

呼気中水素ガス測定法とは

9. 臨床研究例
9-1 糖尿病における呼気中水素濃度測定の臨床的意義
   :消化と吸収Vol 24 No.2-'01(抄録より抜粋)

食後過血糖改善剤(α-GI)の経過観察に呼気中水素検査法が用いられています。

 


9-1 糖尿病における呼気中水素濃度測定の臨床的意義
:消化と吸収Vol 24 No.2-'01(抄録より抜粋)


(1) 絶食時の呼気水素の正常値   6.5±5.8ppm
前値との差20ppm以上を糖質異常醗酵
(2) 糖尿病症例
食後過血糖改善剤(αGI)投与による食事負荷後の呼気水素濃度変化

1. 朝食摂取後 5.4±7.5ppm
2. ボグリボース服用症例 9.0±15.7ppm
3. アカルボース服用症例 10.7±11.8ppm
4. 膵性糖尿病症例 25.6±18.0ppm


朝食後のボグリボース服用、アカルボース服用に差異はなかった。
(3) α-グルコシターゼ阻害剤(α-GI)長期投与による糞便中短鎖脂肪酸排泄量と呼気中水素濃度

  短鎖脂肪酸(SFCA) 水素
投与前 1.17±0.72 g 22.4ppm
6ヶ月後 6.80±4.87g 42.8ppm


(4) 糖尿病患者の乳糖不耐症

症状
自覚症状なし 37.8%
内訳
  放屁の増加 76.8%
下痢 69.5%
腹鳴 42.3%
腹満 40.2%
腹痛 23.2%


(5) 血糖上昇値と呼気水素上昇値の差異
 

 腹部症状のあるものは31例中9例で臨床的に乳糖不耐症と判定されました。

腹部症状のない22例は血糖上昇値が10mg/dl以上で乳糖不耐症「無し」と判定され、

かつ呼気水素濃度上昇値(20ppm以上)から乳糖不耐症「有り」と判定されたものが7例存在しました。

β-ガラクシトターゼ製剤添加(乳糖は腸管内でグルコースとガラクトースに分解される。) により7例すべて腹部症状は消失し、血糖上昇値は18.4から60.6mg/dlに増加し、呼気中水素上昇値は19.7ppmから7.7ppmに有意に減少しました。
 以上のように血糖上昇値は乳糖不耐症の判定を見逃す可能性があり、呼気中水素上昇値の方が有用であります。

 

 


・9-1 糖尿病における呼気中水素濃度測定の臨床的意義
9-2 糖尿病症例による乳糖不耐症の診断(耐糖能異常)

9-3 生活科学による研究


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